このページでは、「モニタリング調査」でウナギといっしょに見つかった魚やカニなど、いろいろな生きものを紹介します。これらの生きものの多くはウナギのエサにもなりますので、たくさんの生きものが見つかる川は、それだけウナギがくらしやすい川だといえますね。
今回もエビ類で、テッポウエビの仲間です。一番前の一対の脚(第1歩脚)がはさみ状(鋏脚)になっており、とくに片方が大きく太くなっています(写真のエビは両方とも1本ずつ鋏脚がとれています)。この大きく太いほうの脚を動かして大きな音をだすことができるので、テッポウ(鉄砲)エビと呼ばれます。これまでのモニタリング調査では、庵原川の下流域に設置した石倉カゴ④(St.4)で確認されています。
今回もテナガエビ類のヒラテテナガエビです。手のように長い一対の脚(第2歩脚)が平たい形状であることが名前の由来です。前回のミナミテナガエビと比べ、上流域の流れの速い場所に多く棲息するといわれています。これまでのモニタリング調査では、庵原川の中流域に設置した石倉カゴ①と②(St.1、St.2)で多く確認され、また上流域の石倉カゴ⑥(St.6)などでも確認されています。
モニタリング調査では、魚類だけでなく甲殻類(エビやカニの仲間)も多く見つかってい ます。今回はテナガエビ類の一種であるミナミテナガエビです。名前のとおり、まるで手のように一対の脚(第2歩脚)のみが細長く伸びています。これまでのモニタリング調査では、庵原川の中流域に設置した石倉カゴ①と②(St.1、St.2)で数多く確認され、また下流域の石倉カゴ③と④(St.3、St.4)でも確認されています。
ゴクラクハゼは前回ご紹介したシマヨシノボリと同じくヨシノボリの仲間ですが、とてもユニークな名前ですね。ヨシノボリ類のなかでは、おもに河川の下流域や汽水域に棲息する種だとされています。これまでのモニタリング調査においては、庵原川の中流域に設置した石倉カゴ①(St.1)と下流域の石倉カゴ④(St.4)で確認されています。
シマヨシノボリはおもに河川の中流域にすむと言われているハゼの仲間です。これまでのモニタリング調査においても、庵原川の中流域と上流域に設置した石倉カゴ①、②と⑥(St.1、St.2、St.6)で確認されています。名前のとおり、頭部にミミズ状の赤黒い縞模様があるのが特徴です。なおモニタリング調査では、他のヨシノボリの仲間としてオオヨシノボリとゴクラクハゼも確認されています。
名前のとおり、ミミズのように細長い体をしたハゼです。これまでのモニタリング調査で確認されたミミズハゼのほとんどは、庵原川の河口にもっとも近い場所に設置した2つの石倉カゴ③と④(St.3、St.4)の中にいたものです。
マハゼ釣りでいっしょに釣れることが多いハゼです。ずんぐりとした黒褐色の体に、小さな白い斑点が散らばっています。また胸びれのつけ根が帯状に黄色くなっています。俗に「ダボハゼ」と呼ばれるハゼの代表格です。
全国の内湾や河口などにすんでいる、もっともポピュラーなハゼです。各地でハゼ釣りが楽しまれていて、食用にされています。マハゼに関するくわしい情報は、このウェブサイトの姉妹サイトである「江戸前ハゼ復活プロジェクト」のウェブサイトも見てね。